連載⑭

我を忘れるほどリラックスできる
「女風」向けの部屋とは

作家・コラムニスト 神田つばき

夢の時間を演出できる部屋がいい

 誰よりもレジャーホテル需要をもっている人たち、それは「女風」ユーザーかもしれません。「女風(ジョフウ)」とは女性向け風俗の略称、全身マッサージを中心に性的な接触を含むハンドテクニックを行なう無店舗型の風俗を指します。

 シティホテルでは誰に会うかわからないし、ビジネスホテルや自宅では外に声が聞こえやすいため、女風ユーザーの大半がレジャーホテルを利用しています。女性が先に入室して「後から男性が来ます」というケースも、駅などで待ち合わせて、恋人同士のように一緒にホテルに入るケースもあります。

 実はここ数年、ひそかに女風ユーザーが増えているのです。昔は女性向け性感マッサージと呼ばれ、風俗や水商売の女性に人気があったようですが、最近はOLなどにユーザーが広がっています。

 かつては多くが個人営業で「得体が知れない」イメージだったのに、現在はネットでセラピストの情報や顔が確認できること、女性が経営する店舗もあることなどが安心感につながっているようです。

 女性は、必ずしもセックスの相手がいないから女風を利用するとは限りません。彼氏はいるのに女風を利用することがある、という女性(30代・専門職)に話を聞きました。彼女にとって女性風俗はどんな存在なのでしょうか。恋人に対して罪悪感はないのでしょうか。

 「彼とはパートナーという感覚が強いので、セックスはそんなに重要じゃないというか、愛情確認のためという感じ。家でするか、室料が安いホテルに行くか、です。でも、女風は夢の時間です。現実じゃないみたいに感じてて、実はあまり罪悪感はないです。彼氏にバレて、やめてと言われたらやめますけど」。

 セラピストが到着したら、後はすべておまかせ。カウンセリングシートに体調や要望を記入している間にお風呂にお湯をためてくれる、お風呂に入っている間に着替えを用意していてくれる、とすべてがお姫様待遇です。

 「何も考えずにいられる貴重な時間です。いつも施術中に眠ってしまって、敏感なところをマッサージされて目が覚めて。淫夢がそのまま現実になった、みたいな気持ちになります」。

 彼女が選ぶレジャーホテルはいつも「少女趣味のお姫様部屋」だそう。天蓋付きのベッドにアンティークランプやシャンデリアがある部屋です。
「現実離れしていればいるほどいいんです。バラを浮かべたお風呂とか、感激します」。

 毎月利用しているという女性(40代・医療従事者)は、夜勤もあるため、一か月前から手帳で予定を立てていると言います。

 「まず生理の日を書き込み、その一週間前ぐらいを狙って予約を取ります。私は生理の一週間前から性欲が強くなるので。次に美容院、ネイル、まつエクの予約を入れます。下着も毎回新調して。どうせ脱ぐんですけど、きれいな格好でお出迎えした方がテンション上がりますから」。

 性欲を解消するためというより、女であることをめいっぱい楽しむ、女磨きをすることが目的のようでした。


最高にリラックスできる環境を求めて

 女風で利用するレジャーホテルに希望することを二人に聞いてみました。

 まず、女風利用には「休憩時間2時間のホテルは使いづらい」とのこと。女風は最低でも120分コースでないと精神的に落ち着かない、あわただしい感じがするそうです。先に入室してヘアやメイクを整えたい場合もあるし、コース終了後もドタバタしないで余韻をもたせてゆっくりホテルを出たいので、120分プラス30分は部屋を使いたいところです。

 また、アロママッサージ専用部屋がほしいという話も出ました。

 「アロマが焚けるホテルがあったら、少し高くても利用する」。
 「レジャーホテルとアロマメーカーがタイアップして、〇〇の香りの部屋、というのを何種類かつくってくれたらいいのに」。
エッセンシャルオイルやお香を焚くと室内に香りが染みつくので、ホテルには持ち込めません。でも、香りで官能を解き放ってマッサージを受けたいという女性は多いのです。

 香りには中枢神経系を刺激して興奮させたり、リラックスを誘ったりする力があります。香りは記憶とリンクするので、官能に結びつきやすいと言われています。

 香りにこだわった部屋の開発は、女風ユーザーのみならず歓迎されるのではないでしょうか。消臭のための芳香剤ではなく、個性を主張する香りをテーマにした部屋はリピーター増加につながると思います。

神田つばき プロフィール
離婚と子宮ガンをきっかけに、女性に生まれたことの愉しみを求めて緊縛写真のモデルとライターに。『東京女子エロ画祭』『大人の性教育勉強会』などのイベント主宰も。女性の健康とWLB推進員(NPO法人女性の健康とメノポーズ協会)、中級シニアライフカウンセラー(一般社団法人シニアライフサポート協会)として性の健康のために活動している。Twitter ID@tsubakist


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